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私の愛を軽く見るな

幽幻ロマンチカ破天荒 アラハギ感想

こんばんは,ありるんです。普段はTwitterで怪文書を書いています。

 

幽幻ロマンチカ破天荒 第六の謎アラハギが9月20日に発売されました。

幽ロマ破天荒とクリミナーレ!DUELLOは発売日が同じなので取りに行くのが1回で済んで楽ですね。個人的な印象ですが,クリミナと幽ロマは兼任している人が多い気がします。

第六の謎アラハギくん(CV.梶裕貴さん)は猫の妖怪です。以下公式サイトのプロフィールです。

七不思議のひとつ「ピアノがひとりでに鳴る音楽室」を起こしていた妖怪。
小悪魔チックな態度で学園でも人気者。その正体は猫又。
気まぐれだが、大切にすると決めた人間には尽くす。
最近のお気に入りは貴女の膝枕で昼寝。

引用元:http://rejetweb.jp/yuroma3/

 

「小悪魔チック」と紹介されている通り,無印・有頂天でのアラハギくんは小悪魔!かわいい!あざとい!と叫びたくなるような,かわいくて少し腹黒い少年でした。ゆうて実年齢400歳超えなんですけど。腹黒さが割と簡単に露呈するところも含めてめちゃめちゃかわいかったです。

そして,軽いノリ(「超密着」「取り憑かれ」等ほらほら乙女はこういうのが好きなんでしょ?というワーディング,「ハナヲ」というキャラが8月7日生まれの870才だったりする安直さなど)で死ぬほど重いシナリオをぶち込んでくる幽ロマにおいて,比較的闇度の少ないシナリオだったと記憶しています(主観です)。というわけで,これまで平和だったからこそ死ぬほど重いシナリオだったらどうしようという謎の不安感を抱えながら聴きました。

闇落ちも覚悟していましたが,結果から言うと相変わらずめちゃめちゃ良かったです。以下,ネタバレを含みますのでご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 遊園地ではしゃくアラハギくん(CV.梶さん)がかわいすぎるからみんな聞いてください。初めての遊園地,初めてのグループデート…初めてのことがたくさんあるね。良かったね。この時点ですでに泣きそう。
  • 「友達って言っても,彼らは妖術で騙されているだけ」「義理立てする必要はない」「君以外の人間なんで,表面だけの付き合い」数百年人と暮らしてきた妖怪だからこその言葉が重く響きます。公式プロフィールの通りアラハギくんは学園の人気者ですが,常に周りの生徒を妖術で騙しながらクラスの中心人物を演じていたのでしょうか。だとしたらどうしようもなく虚しくて哀しいです。
  • パレードの愉快なメロディが逆に恐怖を煽りますね。ソウでもこんなシーンあった気がする。ホラー。
  • 斧持って追いかけてくる着ぐるみ恐怖過ぎません?
  • 「人間はいつも身勝手」ということは他の妖怪も言っていますが,「身勝手だから離れよう」となるのではなく「身勝手だから縛り付けておこう」となる点に,妖術で自分を人気者に仕立てたアラハギくんの闇の深さを見た気がしました。
  • 「幸せになれないなんで最初から決めつけるな」「彼女だって,100年たたないうちにいなくなる」「それでも(中略)そんな毎日が楽しいんだ。幸せなんだ」わーーーい!!この辺のセリフ書いた人に感謝!!さいこう!
  • クラスメイトはもちろん主人公すら,いつかアラハギくんのことを忘れます。それを承知で,今が楽しい,今が幸せなんだということを認めたアラハギくんは強いです。それを後押しした主人公も。
  • 「自分の気持ちに気付くのは結構難しい」ですよねですよね。
  • 他人のことなんでどうでもいい,という態度だったアラハギくんが,最終的にちゃんと他人のことを大切にする気持ちを理解し,主人公と分かり合えたことにじーんとしました。よかったね。
  • 自力で観覧車動かせるって猫又すごいね?
  • 観覧車のてっぺんに位置するゴンドラでドア開けられる主人公強すぎる。高所恐怖症じゃなくてよかった。
  • おまじないのキスがかわいすぎるからCV.梶さんは正義。
  • 超細かいんですけど高校生がホテルとるってOKなんですか?!妖術使ったのかな。
  • 明日も,明後日も,何十年先も。何でもない毎日を幸せに過ごしたい,そんな二人が眩しいです。
  • 遊園地を救った後,アラハギくんは人間と一緒に生きたいと言います。もちろん一番一緒にいたいのは主人公でしょうが,「君と」ではなく「人間と」と言えるのは破天荒ならではですね。
  • フリートークの梶さんの言葉,「ステージごとに問題を解決していく」この点が,幽ロマの大きな魅力のひとつだと思います。

 

幽幻ロマンチカ破天荒は「七不思議を作り出す物語」とされています。

1期である無印が「七不思議を解き明かす物語」,

2期である有頂天が「七不思議を乗り越える物語」,

そして3期である破天荒が「七不思議を作り出す物語」です(いずれも公式サイトより)。

1期・2期ではキャラクターやヒロインにとって七不思議はすでに存在するものであり,解明すべき対象であり,乗り越えるべき課題でした。つまり,キャラクター達は七不思議に対して受動的でした。一方,3期では七不思議はキャラクター達が自らが作り出す(書き換える)ものであり,実際妖怪たちは伝承される七不思議を過去に遡って書き換えています。つまり,彼らは七不思議に対して能動的です。

また,1期・2期が妖怪と主人公の二人を中心に展開するのに対し,3期では周りの人を巻き込んでいます。アラハギくんも,今回遊園地を救っています。

3期の妖怪たちは,自分たちの幸せに対して主体的であり,また自分たちだけでなく周囲も救おうとする視野の広さを持っています。主人公と出会い,恋に落ち,さまざまな障壁を乗り越える中で成長したのでしょう。種族の違いという壁にぶつかりながら,この恋にはいつか終わりが来るという恐怖と闘いながら,それでも幸せを追い求める姿が,私はとても好きです。

結論すると破天荒ありがとう。最高の3期です。まだ続くけど!

 

さて,アラハギくんたちが迷い込んだのは50年前でした。これまでの破天荒でも妖怪は過去に迷い込んでいますが,だんだん遡る年代が浅くなっているような…?この辺どうなんでしょう七霧花男さん!

 

次回のトネリくんも楽しみです。