愛のため以下略

私の愛を軽く見るな

アズダリと46億年LOVE

「A’s×Darling TYPE.2 猫谷千草」を聞きました。
※ネタバレを多分に含みますのでご注意ください


A's×Darling TYPE.2 猫谷千草

A's×Darling TYPE.2 猫谷千草

ドラマCD A's×Darling

ドラマCD A's×Darling


ティームエンタテインメントの作品にはあまり詳しくなく、そのうえ全員CDも未聴だったのですが、過去作のおとどけカレシや君恋シグナルがスーパー名作だったことと、シナリオの関さんのこのツイートを見て

まあ買いに行きますよね。


結果、めちゃめちゃ良かったです!仕事してる女子はみんな買って癒されたらいいと思う。
まず千草くん彼女のことめっちゃ好き。何これ。かわいい。すごいかわいい。

「ただでさえ会社から帰ってくるの遅いんだから」

「デザイン会社ってどこもそんなブラックなの?」

(心が痛い)

「自分で選んだ仕事だし、いくら大変だからって簡単に投げ出せないのはわかるけど…」


要所要所の台詞に、心配しつつも彼女の選択や意思を尊重していることがにじみ出ている……。いい子だなあ。

この彼女、初対面の千草くんをいきなり家に連れ込んだり(かなり語弊のある言い方をしているので正確な経緯は聞いて確認してください)社会人の割に結構無防備なところがあるので、心配になるのすごくわかる。千草くんは大学生なので彼女に若干こども扱いされていて、それにちょっと不服そうなそぶりを見せつつ、でも彼女のことが大好きで、それがとても切なくて微笑ましいです。仕事が忙しい社会人女子に聞いて欲しい、そして癒されて欲しい。いいなーこういう関係。
シチュエーションCDって「彼女と一緒にいるときの彼」の様子が描かれている作品が多いと思うのですが、アズダリは結構な割合で「彼女が一緒にいない時」、つまり仕事中や普段の日常が描かれていて、彼女のことを考えて迷ったり悩んだりする様子が新鮮でした。


こういう、彼女のことかわいい、好き、尊敬している、という話がもっと増えたらいい、と思います。おとカレも「仕事を大事にしている彼女を大事に思う」描写があったし。お互いを尊重し合うことから人間関係は成り立つと思っているので、こういう、誰かを大事にすることや誰かに大事にされることの素敵さを描いた話がもっと増えたらいい。


CDに限らず、女性向け恋愛シミュレーションってすごく難しいバランスで成り立っているなと思います。好みもトレンドも細分化される中で、フィクションとしての非現実感と感情移入できる共感性、そしてエンタメ性をすべて成立させることはとても難しい。また、狂愛や異常な愛などといったキャッチーな言葉で飾りつつ、女性側の人格や身体を軽んじたり支配したりするものが結構あって、それってどうなんだろうなーとも思ってしまう。理不尽に痛めつけられたり、無闇に残酷な運命に晒されたり、そういうのもうお腹いっぱいなんです。
(あくまで個人的な話で、ジャンルの存在やそれを好む人を否定する意図はないです。)


そんな中で彼女大好き!を健全に前面に出してくるアズダリ、めちゃめちゃ良かったです。いいよいいよ〜。来てよ優しい愛の時代。


アンジュルム『46億年LOVE』(ANGERME [4.6 Billion Years Love])(Promotion Edit) - YouTube


夢に見てた自分じゃなくても、それぞれが自分と他人を尊重しながらまっとうに暮らしていくのです。今日もね。