愛のため以下略

私の愛を軽く見るな

春とか花粉とかやなみん卒業とかあの子の卒業とか

新幹線の中が暇すぎでこの文章を書き始めている。先に予防線を張っておくけど、死ぬほどどうでもいいオタクの未練を長々綴っているだけである。


春だ。どうしようもなく春だ。10分おきに花粉を呪いながら生きている。ここ数年ひどい花粉症である。雑魚だから現代人がかかりそうな病に一通り罹っている。花粉症や外反母趾や偏頭痛など。そういえばハロプロでも外反母趾を理由に辞めた子いたな。雑魚だから皮膚も弱く、普通のティッシュだと10回ほどで鼻の下の皮がズルズルになるので鼻セレブが欠かせない。鼻セレブを開発した人は神。エリエールの贅沢保湿も神。この二つはどれだけハードに鼻をかんでも鼻の下の皮が健やかに保たれる。スコッティカシミヤタッチは40回ぐらいで鼻の下の皮がズルズルになるからほかに選択肢がないとき以外買わない。


花粉症であることを除けば春は比較的好きな季節である。厚着をしなくてもよく、伊勢丹のディスプレイはなんとなく明るい色に溢れ、桜を始めとする色とりどりの花が咲き始める。なんといい季節なのだろう。
でも、「春だから」ということを理由に、なにかを始めた方がいいんじゃない?となんとなく焦らされたり、環境の変化を受け入れないといけないんじゃない?となんとなく前を向かせられたり、嫌なことをリセットして忘れないといけないんじゃない?となんとなく気持ちの整理をさせられたりする、ふんわりとしたポジティブ思考圧はあまり好きではない。


春だからかは知らないが、この春もハロプロからメンバーが何人か卒業する。世間一般で6月が春に入るかはさておき、「春ツアーのラストで卒業」なのだから、ハロプロ的には6月は春なのだろう。昨日には一足先にやなみんが卒業した。ラストがZeppってどーーーーーー考えてもキャパ小さ過ぎるだろというツッコミは今更この事務所にしても仕方なく、また現地にもライビュにも行けなかった私が言えることではない。
やなみんの卒業ドレスはものすごく綺麗だった。大衆デリヘルか?というようなペラッペラのキャミソールを着せてはオタクを困惑させ、工事現場か?というような蛍光テープを多用した衣装をつくってはオタクを混乱させる事務所だが、卒業コンサートの衣装に関しては(比較的最近ではあるが)(とはいえハロオタにとっての「最近」とはここ5年単位のことである)信頼している。
やなみんのドレスは、カントリーガールズにおけるメンバーカラーである紫、Juice=Juiceにおけるメンバーカラーであるミディアムブルーが組み合わされた、妖精のように美しいドレスだった。ミニスカートの後ろにフィッシュテールのスカートを重ねたようなシルエットは伝説の一般人ことカントリーガールプレイングマネージャーももちの卒業ドレスを想起させ、華奢で愛らしいやなみんにとてもよく似合っていた。甘い顔立ちで小柄なやなみんのメンバーカラーが、一見似合いそうに見えるピンクやオレンジなどの暖色ではなく、ミディアムブルーと紫という寒色であることの妙を、今さらながら痛感した。
ももちのラストコンサートの「愛おしくってごめんね」でももちの後ろに映り込みながらずっと困り顔をキープし続けていたやなみんは、デコ出しで髪がさらさらで、「あらあらふなちゃんお下品ですわ」に代表されるように、品行方正優等生なひたすらかわいい女の子だった。でも卒業式のやなみんは、ももち先輩の卒業を乗り越え、Juice=Juiceでパフォーマンスの幅を広げ、前髪を切ってビジュアルでも新境地をひらいた、美しい大人の女性だった。


アンジュルムのライブツアーが終わった。いよいよコンサートツアーが始まる。コンサートツアーの最終日は、あの子の卒業式だ。


彼女はどんなドレスを着るんだろう。どんな髪型で、どんな色のリップを塗るんだろう。アンジュルムとして最後に歌う歌はなんだろう。℃-uteのラストコンサートのときみたいに、赤ちゃんみたいな泣き顔で泣くんだろうか。それとも、最後までリーダーとして強くみんなを引っ張る菩薩のような表情でいるんだろうか。夢見た15年を、どう締めくくるんだろうか。


未だにやなみんが卒業した実感がない。きっとあやちょの卒業コンサートの翌日も、私はこうして実感をもてないままだらしなく引きずっている気がする。その次のコンサートに行って、あやちょがいないアンジュルムを見て、卒業したことに始めて気づくんだと思う。


春に卒業するのは、ある種の優しさかもしれない。私はハロオタだから、「旅立ちの春が来た」を聞いて「心配いらないよ 大きくなってくるよ」とあやちょとアンジュルムメンバーの明るい未来を想像することができるし、「友よ」を聞いて「ありがとう出会ってくれたことずっとずっと」と思うことができるし、「タチアガール」を聞いて「夢だけじゃ生きられない」「怖いけど自分で決めなきゃ 私の進路だもん」とメンバーの選択を尊重することもできる。


どうか最後の日も、その先も、あやちょとアンジュメンバーが笑顔でいられますように。私も前を向けますように。